戸建てやマンションなど、賃貸中物件を売却したい方必見|オーナーチェンジの方法から税金まで専門家が解説

戸建てやマンションなど、賃貸中物件を売却したい方必見|オーナーチェンジの方法から税金まで専門家が解説

賃貸中の物件を売却したいと考えたとき、多くのオーナーが最初に抱く疑問が「入居者がいても本当に売れるのか?」というものです。

結論から言えば、賃貸中でも適正価格での売却は十分に可能です。

オーナーチェンジという売却方法を活用すれば、入居者の居住権を維持したまま不動産の所有者のみが変わります。

この売却方法は投資家にとって魅力的で、購入した瞬間から家賃収入が得られるため市場で

本記事では、オーナーチェンジの仕組みから売却の全7ステップ、税金の計算方法など賃貸物件売却に関わるすべてを、不動産の取引実績が豊富なプロが徹底解説します。

読み終える頃には、あなたの物件を最も有利な条件で売却するための具体的な道筋が見えているはずです。

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目次

賃貸物件の売却で知っておくべきこと

賃貸物件の売却で知っておくべきこと

オーナーチェンジなら入居者はそのまま、あなた(大家)だけが変わる

オーナーチェンジとは、入居者の居住権を維持したまま不動産の所有者のみが変わる売却方法です。

オーナーチェンジなら入居者はそのまま、あなた(大家)だけが変わる

賃貸借契約は新しいオーナーに自動的に引き継がれるため、入居者は引き続き住み続けられます。

売主にとっては立ち退き交渉が不要で、買主にとっては購入した瞬間から家賃収入が得られる魅力的な物件として評価されます。

この方法なら入居者への負担もなく、スムーズな所有者変更が実現できるのです。

「安くしか売れない」は誤解。収益物件として正当に評価される

「賃貸中だと安く買い叩かれる」という噂を耳にしたことがあるかもしれませんが、これは大きな誤解です。

確かに空室に比べて内覧の自由度は下がりますが、一方で安定した家賃収入が証明されているという大きな強みがあります。

実際の市場では、利回りを重視する投資家層から適正価格で評価されるケースが大半です。

収益物件として数値で判断されるため、感情に左右されず客観的な価格形成が行われます。

自己居住用との最大の違いは「買主層」と「評価基準」

自己居住用物件が「立地・間取り・見た目」で評価されるのに対し、賃貸中物件は「利回り・入居率・契約条件」という数値で評価されます。

つまり、感情ではなくビジネスロジックで判断されるため、物件の収益性を正しくアピールできれば適正価格での売却は十分に可能です。

買主層も投資目的の個人や法人に限定されるため、不動産会社の選定や売却戦略も自己居住用とは異なるアプローチが必要になります。

賃貸物件の売却「オーナーチェンジ」vs「空室化」最適な方法は?

賃貸物件の売却の最適な方法は?

売却方法には大きく2つの選択肢があります。

入居者がいる状態で売る「オーナーチェンジ」と、退去してもらってから売る「空室売却」です。

「オーナーチェンジ」vs「空室化」

どちらが正解かは、あなたの目的と物件の状況によって変わります。

それぞれのメリット・デメリットを「売却価格」「スピード」「手間・費用」の3つの観点から比較して最適な方法を選びましょう。

オーナーチェンジのメリット・デメリット

オーナーチェンジの特徴を理解するため、メリットとデメリットを整理しました。

【メリット】

  • 売却前から家賃収入を得続けられる
  • リフォーム・クリーニング費用が不要
  • 立ち退き交渉や立ち退き料の支払いが不要
  • 安定収益をアピールできるため投資家に訴求力が高い

【デメリット】

  • 買主が投資目的の個人・法人に限定される
  • 住宅ローンが使えないため購入希望者の資金力が必要
  • 室内を自由に内覧できず、物件の状態を十分に見せられない
  • 空室売却に比べて売却価格が5~15%程度低くなる傾向

空室化してから売却するメリット・デメリット

空室化してから売却する場合の特徴も確認しておきましょう。

【メリット】

  • 買主の層が広がる(実需層+投資家層)
  • 住宅ローン利用可能で購入希望者が増える
  • 内覧やリフォームが自由にでき、物件の魅力を最大化できる
  • 相場に近い価格で売却しやすい

【デメリット】

  • 立ち退き料が必要(費用は交渉による)
  • 退去交渉に数ヶ月かかる場合がある
  • 空室期間中は家賃収入がゼロになる
  • リフォーム・クリーニング費用がかかる

「オーナーチェンジ」と「空室売却」、どちらを選ぶべき?

以下に各条件に合った方法を一覧化しました。

あなたの状況と照らし合わせて考えてみましょう。

  1. できるだけ早期に現金化が必要 → オーナーチェンジ
  2. 少しでも高く売りたい&時間に余裕がある → 空室化
  3. 立ち退き交渉のトラブルを避けたい → オーナーチェンジ
  4. 物件の状態が良く、リフォームで価値が上がる → 空室化
  5. 現入居者が長期契約で安定している → オーナーチェンジ

賃貸物件の売却「全7ステップ」と各段階の落とし穴

賃貸物件の売却「全7ステップ」と各段階の落とし穴

売却をスムーズに進めるには、全体の流れを把握し、各段階で何をすべきか、どんなトラブルが起こりやすいかを事前に知っておくことが重要です。

この章では、準備段階から引き渡し完了まで7つのステップを時系列で解説し、初心者が陥りがちな「落とし穴」を紹介していきます。

各ステップで注意すべきポイントを押さえることで、スムーズな売却を実現しましょう。

賃貸物件の売却の流れ

STEP1:売却に必要な書類の準備

売却に必要な書類は、登記簿謄本、賃貸借契約書、家賃入金履歴、修繕履歴、管理委託契約書など多岐にわたります。

特に賃貸物件の場合、入居者情報(契約日、更新履歴、家賃滞納の有無)を正確にまとめておくことが、スムーズな売却の第一歩です。

これらの書類が不足していると査定が遅れたり、買主からの信頼を損なう可能性があるため、早めの準備が肝心です。

【落とし穴:書類不足で査定が遅れる】

STEP2:不動産会社に査定依頼

複数社に査定を依頼するのは正解ですが、最も高い査定額を提示した会社が最良とは限りません。

売れない高値で長期間放置され、結局大幅値下げを迫られるケースが多発しています。

査定根拠を丁寧に説明し、デメリットも正直に話してくれる会社を選びましょう。

不動産会社の実績や専門性も重要な判断材料です。

投資用不動産の売却経験が豊富な会社を選ぶことが成功の鍵となります。

【落とし穴:一番高い査定額に飛びつく】

STEP3:媒介契約の締結

媒介契約には専属専任、専任、一般の3種類があります。

賃貸物件の場合、投資家ネットワークを持つ専門業者に専任で任せる方が、早期売却につながるケースが多いです。

一般媒介で多数の業者に依頼すると、情報が拡散しすぎて「売れ残り物件」の印象を与えるリスクがあります。

契約形態によって売却活動の質や販売戦略が大きく変わるため、慎重な判断が必要です。

【落とし穴:専任媒介と一般媒介の選択ミス】

STEP4:売却活動と内覧対応

売却活動開始後、内覧を実施する際は入居者の協力が不可欠です。

賃貸中の物件の場合は基本的に内覧は出来ない旨を告知したうえで販売しますが、購入希望者からのどうしてもという希望があれば内覧調整を行うケースも。

告知が遅すぎると「信頼関係が壊れた」と反発され、早すぎると不安を煽ります。

一般的には、購入希望者が現れて内覧日程が具体化した段階で、「新しいオーナーになっても契約条件は変わらない」ことを丁寧に説明することが推奨されます。

入居者の理解と協力を得ることで、内覧がスムーズに進み成約率も高まります。

【落とし穴:入居者への告知タイミング】

STEP5:売買契約の締結

売買契約書には、賃貸借契約の引き継ぎ条件(敷金・保証金の継承、家賃滞納があった場合の責任分担など)を明確に記載する必要があります。

この点が曖昧だと、引き渡し後にトラブルの原因となります。

契約書の作成は専門家に依頼し、法的に問題のない内容であることを確認しましょう。

売主と買主の責任範囲を明確にすることで、後々の紛争を防ぐことができます。

【落とし穴:賃貸借契約の引き継ぎ条件の曖昧さ】

STEP6:決済と引き渡し

決済完了後、新オーナーから入居者へ「賃貸人変更通知」を送付するのが一般的です。

この通知を怠ると、入居者が家賃の振込先を誤る、緊急時の連絡先が分からないなどのトラブルが発生します。

通知には新オーナーの連絡先、家賃の振込先、管理会社の情報などを明記し、入居者が困らないよう配慮することが重要です。

スムーズな引き継ぎが新旧オーナー双方の信頼につながります。

【落とし穴:入居者への通知漏れ】

STEP7:確定申告と税務処理

売却益が出た場合、翌年の確定申告で譲渡所得税を納める必要があります。

取得費の計算(購入価格-減価償却費)や経費の計上漏れが多く、自己判断でミスすると後で追徴課税されるリスクがあります。

税理士への相談を強く推奨します。

特に所有期間が5年を超えているかどうかで税率が大きく変わるため、売却のタイミングも税務の観点から検討する必要があります。

【落とし穴:税金計算の誤りで追徴課税】

「手元にいくら残る?」売却価格・税金・費用について

「手元にいくら残る?」売却価格・税金・費用について

売却において最も気になるのは「最終的に自分の手元にいくら残るのか?」という点です。

売却価格だけでなく、仲介手数料などの諸費用、そして最も複雑な譲渡所得税の計算までを理解しておく必要があります。

この章では、物件の相場を自分で調べる方法から、具体的なシミュレーションまでを解説します。

金額の見通しを立てることで、売却後の資金計画も明確になります。

売却価格の相場チェック3つの方法

不動産の相場を調べる方法は主に3つあります。

まず、不動産ポータルサイト(SUUMOHOME'Sなど)で類似物件を検索する方法です。

次に、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」で実際の成約価格を調べる方法があります。

最後に、固定資産税評価額から逆算する方法です。

これらを組み合わせることで、不動産会社の査定額が妥当かをある程度は判断できます。

売却時にかかる費用一覧と支払いタイミング

売却価格から差し引かれる費用には、以下のものがあります。

正確な金額を把握しておくことで、最終的な手残り額を事前に予測できます。

費用項目金額目安支払時期
仲介手数料(売却価格×3%+6万円)×消費税決済時
印紙税5千円~3万円契約時
抵当権抹消費用2~4万円決済時
譲渡所得税売却益の15~39%翌年確定申告後

譲渡所得税の計算方法

譲渡所得税は売却益に対して課税されます。

基本計算式は「譲渡所得 = 売却価格 − 取得費(購入価格−減価償却費)− 譲渡費用」です。

税率は所有期間5年以下の短期譲渡所得が39.63%、5年超の長期譲渡所得が20.315%です。(※1)

取得費には購入時の仲介手数料や登記費用も含まれます。

具体例として、購入価格3,000万円(減価償却後2,500万円)の物件を3,500万円で売却した場合、譲渡所得は880万円、税額は約179万円となります。

(※1)参考:短期譲渡所得の税額の計算(国税庁)長期譲渡所得の税額の計算(国税庁)税率には復興特別所得税として所得税2.1%が上乗せされています。

賃貸物件を少しでも高く、早く売却する戦略5つ

賃貸物件を少しでも高く、早く売却する戦略5つ

「どうせ賃貸中だから安くしか売れない」と諦める必要はありません。

投資家目線で「魅力的な物件」と評価してもらうには以下のような戦略が考えられます。

  • 家賃設定の適正化
  • 管理状態の「見える化」
  • 売却タイミングの見極め
  • 入居者との良好な関係維持
  • 投資家に刺さる「収益シミュレーション資料」

これらの戦略を組み合わせることで、売却価格の向上と成約までの期間短縮の両方を実現できる可能性が高まります。

物件の価値を最大限に引き出す工夫をして売却に臨みましょう。

戦略①:家賃設定の適正化で利回りアピール

周辺相場と比べて家賃が低すぎる場合、値上げ交渉を試みる価値があります。

逆に高すぎて空室リスクが高い場合は、新オーナーに「値上げ余地がある」とアピールする戦略もあります。

利回りは投資家の最重要判断基準です。

家賃収入の安定性と成長性を示すことで、物件の魅力を大きく高めることができます。

相場データを示しながら、適正な家賃設定であることを証明することが効果的です。

戦略②:管理状態の「見える化」で信頼獲得

定期点検記録、修繕履歴、入居者とのコミュニケーション履歴などを整理し、「きちんと管理されてきた物件」であることを証明します。

これにより購入後のリスクが低いと判断され、評価が上がります。

特に投資家は購入後の運営リスクを重視するため、過去の管理実績を具体的なデータで示すことで、安心感を与えることができます。

管理の透明性が信頼につながり、売却価格にも良い影響を与えます。

戦略③:売却タイミングの見極め(市況・税制・物件サイクル)

売却のタイミングとして注意が必要なのは、例えば以下のような場合です。

  • 不動産市況が高値圏にある時期
  • 所有期間が5年を超えて長期譲渡所得が適用されるタイミング
  • 大規模修繕の直前

市場環境や税制を考慮した戦略的なタイミング選択が、手残り額を大きく左右します。

また、物件の築年数や周辺環境の変化なども考慮し、最も有利な条件で売却できる時期を見極めることが重要です。

戦略④:入居者との良好な関係維持で内覧協力を得る

内覧がスムーズに実施できるかどうかで、成約率は大きく変わります。

日頃から入居者と良好な関係を築き、売却時には誠実に説明することで、協力を得やすくなります。

入居者の協力があれば、購入希望者に物件の良い印象を与えることができ、スムーズな売却につながります。

入居者への配慮と誠実な対応が、最終的な売却成功の鍵となるケースは少なくありません。

戦略⑤:投資家に刺さる「収益シミュレーション資料」の作成

過去3年間の家賃収入実績、空室率、修繕費用の推移などをグラフ化し、「この物件を買えばこれだけのリターンが見込める」というストーリーを数値で示すことで、投資家の購買意欲を高めます。

具体的な収益データを視覚的に分かりやすく提示することで、物件の投資価値を明確に伝えることができます。

プロの投資家は数字で判断するため、説得力のある資料作成が重要です。

賃貸物件の売却を成功に導く!不動産会社の見つけ方

賃貸物件の売却を成功に導く!不動産会社の見つけ方

賃貸物件の売却は、どの不動産会社に任せるかで結果が大きく変わります。

経験談からも、「不動産会社選びの失敗」が最も多い後悔として挙げられています。

この章では、信頼できるパートナーを見極めるための具体的なチェックポイントを公開します。

適切な会社選定が売却成功の最重要ファクターといっても過言ではありません。

なぜ不動産会社選びが重要なのか?3つの理由

売却価格の妥当性判断、専門的な書類作成、購入希望者との交渉など、売却プロセスの大部分を担うのが不動産会社です。

特に賃貸物件の売却は、賃貸管理の知識と投資家ネットワークの両方が求められるため、一般的な居住用物件の仲介とは求められる専門性が異なります。

適切な会社を選ぶことで、スムーズな売却と適正価格での成約が実現できます。

失敗しない不動産会社・担当者の見極めポイント

優良な不動産会社を見極めるには、以下の7つのポイントをチェックしましょう。

  1. 投資用不動産の売却実績が豊富か(直近1年で何件成約しているか具体的に聞く)
  2. 賃貸管理の知識があるか(賃貸借契約の引き継ぎ手続きを正確に説明できるか)
  3. 投資家への販売ネットワークを持っているか(REITや投資家への直接販売ルートの有無)
  4. デメリットも正直に話してくれるか(いいことばかり言う担当者は要注意)
  5. 査定根拠を論理的に説明できるか(「この価格なら売れます」だけでは不十分)
  6. 税務・法務の知識があるか、専門家と連携しているか(税理士や司法書士との提携の有無)
  7. レスポンスが早く、報告・連絡・相談が丁寧か(売却活動の進捗を定期的に報告してくれるか)

投資用不動産に強い会社の特徴と見分け方

以下のような特徴を持つ会社は、投資用不動産の売却に強い傾向があります。

  • 自社サイトに「投資用不動産専門」「収益物件」などの記載がある
  • 利回り計算やキャッシュフロー分析のサポートを提供している
  • 投資家向けのセミナーや情報発信を行っている
  • 賃貸管理事業も行っている(買主への管理継承がスムーズ)

これらの特徴を持つ会社を選ぶことで、売却の成功確率が高まります。

私たち新富不動産スタジオでは、収益物件・投資用不動産の売却をトータルでサポートしております。

多くの不動産オーナー様のコンサルティングをしてきた経験や豊富なネットワークを活かして、お一人おひとりの条件に合わせた丁寧なサポートを強みとしていますので、お困りごとやご相談があればぜひお気軽にお問合せください。

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【ケース別】賃貸物件売却の対応策

【ケース別】賃貸物件売却の対応策

物件の状態や所有者の状況によって、最適な売却戦略は異なります。

この章では、よくある5つのケースごとに、具体的な対応策を解説します。自身の状況に近いケースを参考にすることで、より実践的な売却戦略を立てることができます。

個別の事情に応じた柔軟な対応が、売却成功への近道となります。

ケース①:築30年超の老朽化物件を売却する場合

築古物件でも、「土地値」「再建築可能性」「リノベーション投資の余地」といった観点で評価される場合があります。

構造(木造 vs RC)や立地によっては、建物を解体して更地で売る選択肢も検討すべきです。

立地が良ければ、古い建物を撤去して更地として売却する方が高値で売れるケースもあります。

また、投資家にとってリノベーション物件は利回り向上の可能性があるため、魅力的な提案次第で売却可能です。

ケース②:空室率が高い・賃貸需要が低い地域の物件

周辺相場より家賃を下げて満室にしてから売る、売却価格を思い切って下げて早期売却を狙う、買取業者に売却するなど、複数の選択肢を比較検討します。

長期保有のリスク(固定資産税・管理費の負担)と売却損を天秤にかけた判断が必要です。

市場性の低いエリアでは、早めの決断が結果的に損失を最小化することにつながる場合もあります。

ケース③:相続した賃貸物件を売却する場合の注意点

相続登記(※2)が完了していないと売却できません。

また、相続税の申告期限(10ヶ月以内)と売却タイミングの関係、相続税の取得費加算の特例(相続税の一部を取得費に加算できる)など、税務面での特別な配慮が必要です。

相続後3年以内の売却であれば税制上の優遇措置が受けられる可能性もあるため、税理士への相談を強く推奨します。

(※2)参考:相続登記が義務化されました(令和6年4月1日制度開始)~なくそう 所有者不明土地 !~(法務局)

ケース④:住宅ローン残債が残っている場合

売却価格がローン残債を上回る「アンダーローン」なら問題ありませんが、下回る「オーバーローン」の場合は、自己資金で差額を補填するか、金融機関と任意売却の交渉が必要になります。

アンダーローンとオーバーローン

オーバーローンの状態では通常の売却が困難なため、金融機関との早期相談が重要です。

任意売却を選択する場合は、専門の不動産会社に依頼することで、よりスムーズな解決が期待できます。

ケース⑤:区分マンション(1室のみ)vs 一棟アパート・マンション

区分マンションは投資家にとって少額で始められるため流動性が高い一方、一棟物件は利回りが高く、買主は法人や富裕層に限られます。

また区分マンションは売却しやすく、一棟物件は価格交渉に時間がかかる傾向があります。

よって、それぞれの市場特性を理解した売却戦略が必要です。

不動産会社によって得意な物件タイプが異なる場合もあるため、事前にしっかり情報収集するようにしましょう。

賃貸物件売却の失敗例と回避策

賃貸物件売却の失敗例と回避策

実際の売却現場で起こる可能性のあるトラブルを紹介します。

  • 価格設定ミス
  • 室内の劣化が露呈
  • 賃貸借契約の引き継ぎミス
  • 入居者への告知タイミングミス
  • 想定外の出費

以下に、各失敗例と回避方法を具体的に解説します。

失敗例①:価格設定ミスで「売れ残り物件」化

【失敗】

相場より高すぎる価格設定で売り出した結果、半年以上売れず、「売れ残り」の印象がついて値下げしても買い手が現れないケース。

市場に出てからの期間が長くなるほど、買主から「何か問題があるのでは」と疑われやすくなります。

【対策】

  • 査定額を過信せず、相場をしっかり調査する。
  • 最初の3ヶ月が勝負であり、適正価格での早期売却を優先すべき。

失敗例②:内覧で室内の劣化が露呈し、大幅値下げ交渉

【失敗】

オーナーチェンジ売却では室内を見せずに契約することもありますが、引き渡し前の最終確認で予想外の劣化(雨漏り、設備故障)が発覚し、値下げや修繕を要求されるケース。

【対策】

  • 事前にホームインスペクション(住宅診断)を実施しておく。
  • 物件の状態を事前に買主に説明することで、後々のトラブルを防ぐ。

失敗例③:賃貸借契約の引き継ぎミスで買主とトラブル

【失敗】

敷金の金額が契約書と実際の預かり金額で異なっていた、原状回復の特約条件を新オーナーに引き継いでいなかったなどのケース。

【対策】

  • 専門家のチェックを受ける。
  • 売却前に賃貸借契約書の内容を精査し、不明点は管理会社に確認しておく。

失敗例④:入居者への告知タイミングミスで反発・トラブル

【失敗】

売却が決まってから突然通知され、入居者が「聞いていない」「新オーナーが不安」と反発し、退去を申し出るケース。

入居者への配慮を欠いた対応は、売却後のトラブルや空室リスクにつながる可能性があります。

【対策】

  • 契約条件が変わらないことを入居者に丁寧に説明し
  • 必要があれば新旧オーナー・入居者の三者面談を設定。

失敗例⑤:税金計算の誤りで想定外の出費

【失敗】

取得費の計算で減価償却を忘れていた、譲渡費用に含められる経費を計上していなかったなどのミスで、確定申告後に想定より多額の税金を納めることになったケース。

税金は売却益の大きな部分を占めるため、正確な計算が不可欠です。

自己判断によるミスは、結果的に大きな損失につながる可能性があります。

【対策】

  • 売却前に税理士に試算を依頼する。

賃貸物件売却に関する「よくある質問」

賃貸物件売却に関する「よくある質問」

賃貸物件の売却に関して、多くのオーナーが抱える疑問をQ&A形式でまとめました。

実務で頻繁に問われる質問を厳選しているため、売却を検討している方の参考になるはずです。

これらの質問と回答を読むことで、売却に関する不安や疑問の多くが解消されるでしょう。

Q1: 売却することは、いつ入居者に伝えるべきですか?

一般的には、買主が決まり売買契約を締結してからオーナーチェンジする通知を行いますが、購入希望者のたっての希望があれば契約前に内覧する場合があります。そのケースでは内覧日程が具体化した段階で伝えるのがベストです。

早すぎると不安を与え、遅すぎると信頼を損ないます。伝える際は「契約条件は一切変わらない」「新オーナーも同じ管理会社に委託予定」など、安心材料を併せて説明しましょう。

入居者への誠実な対応が、スムーズな売却の鍵となります。

Q2: 内覧を拒否されたらどうすればよいですか?

法的には入居者が正当な理由なく内覧を拒否し続けることはできませんが、無理に強行すると関係が悪化します。

内覧日時を入居者の都合に合わせる、1回の内覧で複数の購入希望者をまとめて案内する、内覧協力費(数万円)を支払うなどの配慮が有効です。

入居者の協力を得るための工夫と柔軟な対応が、売却成功につながります。

Q3: オーナーチェンジ物件を購入した後、自分が住むことはできますか?

可能ですが、入居者に正当な理由を示して退去してもらう必要があります。

「自己使用」は正当事由の一つですが、立ち退き料の支払いや十分な予告期間が必要です。

最初から自己居住目的なら、空室にしてから購入する方が現実的です。

法的手続きには時間とコストがかかるため、購入前に専門家に相談することをおすすめします。

Q4: 賃貸中物件は住宅ローンで購入できないのですか?

原則として、オーナーチェンジ物件(投資目的)には住宅ローンは利用できず、金利の高い不動産投資ローンを利用する必要があります。

これが買主層を限定する要因の一つです。住宅ローンは自己居住用の物件にのみ適用されるため、投資用物件の購入には別の資金調達方法が必要となります。

金融機関によって条件が異なるため、事前の確認が重要です。

Q5: 売却後に物件の不具合が見つかった場合、売主の責任はどうなりますか?

売買契約書に「瑕疵担保責任(契約不適合責任)」の条項が含まれている場合、売主は一定期間(3ヶ月~1年程度)、隠れた不具合について責任を負う可能性があります。

不安な場合は、既存住宅売買瑕疵保険に加入する、あるいは契約書で免責条項を設ける交渉をします。

事前の物件診断で状態を把握しておくことが、トラブル回避の最善策です。

売却完了後にすべきこと|確定申告と今後の資産戦略

売却完了後にすべきこと|確定申告と今後の資産戦略

売却して終わりではありません。税務処理と、得られた資金の活用方法まで見据えることが重要です。

適切な税務処理を行い、売却資金を有効活用することで、資産形成の次のステージへと進むことができます。

売却は終わりではなく、新たな資産運用のスタート地点と考えるべきです。

確定申告の手順と必要書類

譲渡所得の確定申告は、売却した年の翌年2月16日~3月15日に行います。

必要書類は、売買契約書、取得時の契約書、仲介手数料の領収書、登記費用の領収書などです。

e-Taxを利用すればオンラインで完結します。

確定申告を怠ると追徴課税や延滞税が発生する可能性があるため、期限内の申告が必須です。

不安な場合は税理士に依頼することで、正確な申告と節税対策が可能になります。

売却資金の活用戦略:再投資 vs 資産分散

売却で得た資金を、別の収益物件に再投資するか、株式・債券などに分散投資するか、あるいは住宅ローンの繰上げ返済に充てるかは、ライフステージや投資方針によって異なります。

税理士やファイナンシャルプランナーへの相談も検討しましょう。

資金の使い道は慎重に判断し、長期的な資産形成の視点から最適な選択をすることが重要です。

売却実績データを次の投資判断に活かす方法

今回の売却で得られた「実際の成約価格」「売却にかかった期間」「買主の属性」「成功・失敗の要因」などを記録しておくことで、次回の不動産投資判断の精度が高まります。

経験を振り返り、成功要因と改善点を分析することで、より洗練された投資戦略を構築できます。

記録した情報は、将来の投資判断における貴重な資産となります。

静岡市の賃貸物件売却なら地元の不動産投資を熟知した専門家、新富不動産スタジオへ

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本記事では静岡市での賃貸物件の売却のコツについて詳しく解説してきました。

しかし、「自分の所有する不動産の場合はどうなのか?」「できるだけ費用を抑えて高く売却するために何かできることはないのか?」といった疑問を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

静岡市での賃貸物件の売却で絶対に失敗したくないとお考えの方は、地元の投資用物件の取引に精通した不動産会社にご相談いただくのがベストです。

新富不動産スタジオは、地域密着の不動産会社だからこそ知り得る豊富な知見と、大手にはない細やかなサポートを強みとしております。

ご不安な点がございましたら、いつでもお気軽にお問合せください。

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まとめ

賃貸物件売却のまとめ

賃貸物件の売却は、入居者がいる状態でも十分に可能であり、適切な方法と戦略を用いることで、満足のいく結果を得ることができます。

オーナーチェンジか空室化かの選択、7つのステップの理解、税金や費用の正確な把握、そして信頼できる不動産会社の選定が成功の鍵となります。

売却価格だけでなく、手残り額を最大化するための戦略的アプローチが重要です。

本記事で解説した内容を参考に、あなたの状況に最適な売却方法を選択し、トラブルのないスムーズな取引を実現してください。